おもてなしの心


                                                       

先月、祖母が亡くなり、色々と御世話になった事や話を思い出していた時、
ある会話のやりとりを思い出した。

「気をつけてお帰りやす。そこまで送りますよって。」

「いいですよ。ガレージまで遠いから体に悪いしね。」

「いえいえ。誰が来られても見えなくなるまで必ずお送りするんえ。」

とはいってもガレージまでは玄関から50〜60m先の角を曲がって少しいった所である。それでも、車に乗り込み「じゃあまた」と発進し、交差点を曲がるまでずっと手を振って送ってくれるのだ。
「なぜ、そこまで?」
「ひ孫に会えてうれしかったのでは?」と思っていたが、その{おもてなしの心}の重要性はお客様や上司と接する機会が増えてきた今、とても実感している。

先日、得意先を打ち合わせで訪問して帰る際、課長さんが歳も身分も下の私をロビーまで送り、見えなくなるまでおじぎして下さった。
とても気持ちよく、ありがたかった。

誰にでも出来る事ではないし、そのような教育を全社員に徹底させるのは容易ではない。しかし自分がありがたい・うれしいと感じた事を相手にしても不快だと思われないだろうと思った。だから、最近は必ず営業所に来られた方が帰られる際は、車に乗り発進されるまではお送りするようにしている。それが正しい事か、不要なのか、仕事に重要かはわからないが、{気持ち}はとても大事だと思う。だからこれからも様々な{おもてなしの心}を忘れずに続けていきたいと思う。

そんな事を思いながら、ベランダから車に向かって歩いていく私が見えなくなるまで手を振ってくれる息子と娘に手を振りながら、車に乗り込み、発進した。

  
                                          滋賀営業所主任 八田 充
 

投稿者 tsukagoshi : 09:19 | コメント (0) | トラックバック