ITOターゲット材、価格下がらず

液晶ディスプレーの重要部材であるITOターゲット材の価格がここにきてまったく下がらない。一部では、今後反転し、値上がりするとの情報もある。ITOターゲット材は液晶ディスプレーの電極膜を形成する部材で、酸化インジウムすずを素材にしており、この原材料がすさまじい勢いで上がっている。この影響で、ターゲット材メーカーの採算はひどく悪化しており、「パネルメーカーの値下げ要求は強いが、これを受け入れたら会社がつぶれてしまう」との悲鳴も聞こえるほどだ。
需要そのものは一気に引き上がっており、ここにきて20数％の発注拡大が見られる。価格は、7〜8月期は異例とも言うべき横ばいで推移し、現在5万7000〜6万7000円で取引されている。

（引用元：半導体産業新聞　2007年9/5　第1755号　P3）